【教育現場で進むVRやAR技術の活用】活用事例や低コストで導入するための方法について紹介します

VRやARって何?

皆さんはVRやARという言葉を聞いたことがありますか?何となく知っている方も多いと思いますが、詳しい意味は以下のようになっています。

 VR

VRは『Virtual Reality』の略であり、日本語では『人工現実感』や『仮想現実』と訳されています。

最新のVR技術を使えば、限りなく実体験に近い体験を得ることが可能となっています。
 

 AR

ARは『Augmented Reality』の略であり、日本語では『拡張現実』と訳されています。

AR技術を使えば、現実の空間に資格情報を重ねて表示することができるため、目の前にある世界を『拡張』することが可能となります。
 
これらのVRやAR技術はゲームなどの分野で利用されているイメージがありますが、実は教育分野における効果が期待されています。

そこで、本記事では教育現場で進むVRやAR技術活用の事例やメリットについて紹介していきますので、興味がある方は是非参考にしてみてください。

特に効果が期待されているのは『教育分野』

もともとゲームやエンタメ分野でも活用が期待されていたVRやAR技術ですが、それら技術の特徴から教育分野での活用が進んでいます。

個人個人の学習においてだけではなく、学校や企業が取り入れる事例が増えてきているのです。

VRやARの実際の活用事例を紹介

ここからは実際に教育の場でVRやAR技術が活用されている事例について、紹介していきます。

 VR技術の活用事例

 

・校外学習や社会科見学

VR技術はバーチャルで現実ではなかなか体験できない状況を再現することが出来るので、学校の校外学習や社会科見学として導入されていることがあります。

バーチャルでなら国外の世界遺産を見に行くことが可能ですし、新型コロナウイルスの影響で遠方まで行くのが難しい時期でも問題なく体験学習をすることが出来ます。
  

・実験や実習

実験や実習の場でもVR技術の普及が進んでいます。

実験は設備の問題や安全面などから行うのが難しく、教科書に書いてあることをイメージするしかないものがありますが、そういった実験をバーチャルでなら再現することが出来ます。

また実習に関しても、医療行為や危険を伴う実習において、リスク無くそういった現場を体験できるといったことから、非常に効果があるとされています。
  

・英会話

英会話の分野でもVRの活用が進んでいます。

というのも、最近では新型コロナウイルスの影響で実際に教室に行ったり対面で英会話をするよりも、オンライン英会話などの遠隔でできる英会話学習が人気になりました。

その中でも、VR技術をつかった英会話はオンライン英会話のように遠隔で出来るメリットがありながら、より現実に近いシチュエーションで英会話学習ができるといった特徴があります。
  

・防災訓練や避難訓練

防災訓練や避難訓練はいざという時のためにとても重要ですが、これまでの訓練では緊張感を持って練習することが難しいとされてきました。

しかし、VR技術を使った防災訓練や避難訓練の場合、現実では再現が不可能なシーンを演出できますので、非常に臨場感をもって訓練ができるようになります。
  

 AR技術の活用事例

 

・教科書や問題集

AR技術を使えば、文字や写真で紹介するしかなかった部分も、より鮮明に表示することが出来ます。

例えば教科書や図鑑にスマートフォンをかざすと、動物の体内や構造が見られるとった活用方法があります。

こういった情報の3D化や可視化のおかげで、教科書だけで学習するよりも自分のリアルな体験に基づく学習が出来るようになるため、知識の習得がより簡単になるとされています。
  

・外国語学習

英語翻訳や古典、現代文の学習でもAR技術が使われています。
  

VRやARを教育に活用するメリットとは?

これまで紹介してきたVRやAR技術の活用は、学習にどんなメリットがあるのでしょうか?

ここからはこれまでの導入事例や報告から分かってきた、VRやAR技術を活用するメリットについて紹介していきます。

 アクティブラーニングにつながる

VRやAR技術は最近非常に注目されている『アクティブラーニング』に効果があるとされています。

アクティブラーニングとは勉強をさせられている状態ではなく、『自ら学ぼう』と思って学習できるスタイルのことです。

VRやAR技術を使うと、日常の空間から離れてリアルな場面を体験できるので、自ら学ぼうとする割合が高いそうです。

また、VRやAR技術にゲーム的な楽しさを覚える生徒も多く、そういった『楽しさ』が能動的な学習に結びついているのではないかという考察もあります。
 

 情報の可視化で理解が簡単に

人は情報の多くを視覚から得ています。

しかし、教科書や黒板からえられる情報は目に訴えかけるモノが少なく、抽象的な理論はイメージできなかったという方も多いと思います。

しかしVRやAR技術は、そんな問題を解決することが出来るのです。

情報が可視化されることによって、これまで理解が難しかった分野もより簡単に学べるようになりました。
 

 時間や場所に縛られない学習

VRやARに表示される情報は基本、時間や場所に左右されることがありません。

そのため、教室にいながら海外を見学しに行けたり、何らかの理由で登校できない生徒に関しても、リアルと同じように学習に参加することが出来ます。

VRやAR技術を使った学習なら、何度でも好きな時に復習できるといった点も大きなメリットです。
 

VRやARの導入が難しい理由

ここまでか読んできた方の中には『VRとARって素晴らしい!もっと教育現場で活用した方が良い!』と思った方もいるかもしれません。

しかし、実際のところ技術は既にあるのに、教育現場で広く普及しているかというとそうではないのです。

その理由として最も大きいのが『VRやAR技術を導入するためのコスト』にあるとされています。

VRやAR技術はその学習面での効果が認められていますが、学校が導入する場合は補助金の対象にならないことがほとんどで、費用を学校側が全て負担しなければなりません。

そうなってくると、導入したくてもなかなか出来ない教育機関が多いことが予想されます。

低コストで導入する方法

補助金などが十分ではない現在、学校や教育機関がVRやAR技術を導入するためにコストを抑える手段として有効なのは『実証実験に参加する』ことです。

スタートアップ企業などはこういった低コストでVRやAR技術が使える実証実験を行っている場合があるので、こういった実験に参加することで低コストでVRやAR技術を導入することができます。

まとめ

いかがでしたか?

VRやAR技術はゲーム&エンタメ分野だけでなく、教育分野において非常に有効な技術であることが分かったと思います。

メリットや活用事例をみると、是非色んな教育機関で導入されてほしいですよね。

しかし今はまだ導入時のコストといった問題があるので、導入したいと考えている教育関係者の方は企業の実証実験に参加するなどしてコストを抑えてみてはいかがでしょうか。

本記事が皆様の参考になれば幸いです。